ウェスタン地区は、古くからの住宅地区ですが、1841年
にイギリスがここに上陸した時には、数百人が農耕と漁 業を営んでいるだけでした。これらの人々は、後ろの山
を「平和の山」を意味するタイピンシャンと呼んでいま
した。現在もその名残りでタイピン・ストリートという名前が残っています。
ウェスタン地区は現在も、おもに住宅地区ですが、乾物や漢方薬材などの伝統的な商品を売る店も多く集まっています。ウェスタン・マーケットは、1906年に建てられた赤い煉瓦のエドワード様式の建物です。1989年までは、生鮮食料品の市場として使われていました。現在では、オリジナルの優雅な雰囲気を残して修復され、中国美術工芸品からヨーロッパのアンティーク時計、布地などを売る店が集まったユニークなショッピングセンターとなっています。古い建物で、古物古蹟法によって歴史的建物に指定され、保存されています。隣接の似通った建物は1980年に取り壊されました。
グランド・フロアーには、美術工芸品などの30の店があり、それぞれにユニークな製品が販売されています。ディスプレーにも工夫が凝らされています。2階と3階は布地店のフロアーです。これらの店は、セントラルの「布地街」と呼ばれる有名な路地が再開発された時に、そこから移転してきました。最上階は優雅な中国料理レストランで、広いダンスフロアーがあり、ソーシャルダンスとディナーを楽しみたいという人々に人気があります。ウェスタン・マーケットの布地店の店員のほとんどが英語を話し、シャツやクッションカバーなど、目的に応じてどれだけの布が必要か、相談できます。 |